相模原なるほど学校クイズ【15】

本日、今年の漢字が発表されましたね。

それにちなんで?というわけではありませんが、今週のクイズは、小学校の漢字学習について。しろいゆきさんが問題を作ってくれました。

 Q. 小学校の国語の授業で新しく習う漢字は、どのくらい読み書きできるようにすることが目標とされているでしょうか?

 ①文や文章でも使うことができる

 ②読み書きできる

 ③読むことができる


答えは画像の下にあります。

《答えと解説》

答え:③読むことができる

解説:学習指導要領には、小学校の国語の授業で学年別に習う漢字(学年別漢字配当)

が決められています。例えば、1学年は80文字、2学年は160文字が配当となっています。それらの漢字を学習するに当たっての目標は、次のように定められています。

(学指導要領国語編、抜粋)

〔第1学年及び第2学年〕
(イ)第1学年においては,別表の学年別漢字配当表(以下「学年別漢字配当表」という。)の第1学年に配当されている漢字を読み,漸次書き,文や文章の中で使うこと。
(ウ)第2学年においては,学年別漢字配当表の第2学年までに配当されている漢字を読むこと。また,第1学年に配当されている漢字を書き,文や文章の中で使うとともに,第2学年に配当されている漢字を漸次書き,文や文章の中で使うこと。

つまり、当該学年の漢字を「読み」「漸次書き(だんだん書き)、使う」。まずは読めること、書き取りはだんだんできるようにすることが目標です。そして、次の学年も同様です。「漸次書く」のとらえは難しい所ではありますが、「完璧」や「応用」を目標にしているわけではありません。次の学年をめざして、時間をかけて書けるようにすれば良いということになります。

今、子どもたちに提示されている目標は、指導要領の定めより高くありませんか?

*学習指導要領→小・中・高校,盲・聾ろう・養護学校の教育内容や学習事項の学年別配当,授業時間などの編成基準を示す。法的拘束力を持つ。


なんと!!

漢字って、習った学年のうちに完璧に書けなくてもよかったんですかぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?

解説には「漸次書き」という聞きなれない言葉がありますが、要するに、少しずつ書いて使いながら、次の学年のうちに書けるようになればいい、ということだそうです。

学習指導要領はこのように緩やかなのに、「50問テスト」などで、完璧に書けることを目指させるような傾向があるように感じます。テストで間違えた漢字は10回練習するのが宿題になっていたり、合格点を取れるまで何度も再テストがあったり。

本当はそこまでする必要はなかったとしり、またまた今週も驚いています。

相模原の子どもと教育を考える会

教育や子どものことをともに考え、語り、行動していく市民、学生、教員、団体を繋げていく取り組みをしています。 給食問題から少人数学級の実現など様々な問題に取り組んできました。 定期的にニュースも発行しています。

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