相模原なるほど学校クイズ【24】

2月も下旬となり、今年度も残すところ1ヶ月ほどとなりました。

新年度のクラスのことが気になる時期でもあるかと思います。

クラスの人数編成について、しろいゆきさんがクイズを作ってくれました。

 Q.みなさん、タイムマシンに乗ったつもりで、あと1ヶ月余り先の2023年4月1日にタイムスリップ。
 相模原市内のある小学校の4年生で、急な転出があったために学年児童数が80人になりました。また5年生では急な転入があったために同じく80人になりました。さて、この4年生と5年生は、それぞれ何クラスになるでしょう。

 ①4年生2クラス、5年生2クラス

 ②4年生3クラス、5年生3クラス

 ③4年生2クラス、5年生3クラス

 ④4年生3クラス、5年生2クラス

答えは写真の下にあります。

《答えと解説》

答え:④4年生3クラス、5年生2クラス

解説:公立小学校の全学年で学級人数の上限を40人から35人に引き下げる改正義務標準法が2021年3月31日に成立しました。なんと41年ぶりの法改正でした。1年生は2011年に既に35人に引き下げられいましたが、この法改正により2年生から6年生も5年間かけて段階的に「35人学級」へ移行することになりました。

そこで、先ほどの4年生と5年生についてです。2023年度は4年生が「35人学級」実施の年に当たります。4年生は、1クラス35人を上限とするので、転出があって人数が減っても1クラス26人〜27人で3クラスです。ところが転入により人数が増えて同じ80人の5年生は、まだ1クラス40人を上限とするため、1クラス40人で2クラスです。同じ80人なのに、26人と40人の差は大きいです。例えば、40人だと教室内は狭く感じます。学習の発表や練習の順番待ちも長くなり、先生と関わるチャンスも少なくなります。先生にとっても、丁寧に声をかけたり関わったりすることがしにくくなります。宿題もノートのチェック、テストの採点もかなり多くなります。より個に応じた指導や対応を期待するなら、やはり少人数学級の早期実現です。

ちなみに、隣の山梨県なら、県独自に35人学級が進められているので、4年生も5年生も3クラス。6年生でも中学生でも同様です。そしてなんと、1年生2年生は25人学級!1学年80人なら、20人で4クラス!どのような様子になるのかは、こちら↓のリンクをクリックしてみてください。


段階的に35人学級へ移行ということで、具体的にいつ何年生で実現されるのかというと、以下の通りになっています。

画像:文部科学省「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案」より

そして相模原市の現状はというと…

こちら↓はある小学校の1クラスの児童数の表です。(2022年5月1日現在)


4年生と5年生は上限の40人を超えているのが実情。今、42人学級で授業を受けている4年生が小学校を卒業するのは令和6(2024)年度。その時にはまだ5年生までしか35人学級は実行されません。

一方で、今の6年生は3クラス45人学級にはならずに、4クラス35人学級となっています。今の4年生を5クラスにしていたら、1クラスの人数は33〜34人。今の6年生と同じ人数になります。

生まれた場所や年によって受けられる教育に差があってはならないと思いますが、相模原市の場合は、同じ学校内でもこんなにも差がある現状。教員不足解消ともに解決してほしい課題です。

相模原の子どもと教育を考える会

教育や子どものことをともに考え、語り、行動していく市民、学生、教員、団体を繋げていく取り組みをしています。 給食問題から少人数学級の実現など様々な問題に取り組んできました。 定期的にニュースも発行しています。

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