相模原なるほど学校クイズ【65】
中学3年生にとっては、進路決定が迫る3学期が始まります。
高校受験を考えるとき、経済的な観点から公立高校を望む家庭は少なくないと思います。
今回は公立高校の中でも「市立高校」についてのクイズを三太郎さんが作ってくれました。
Q.相模原市にはご存じの通り市立高校は設置されていません。さて、全国に20市ある政令指定都市の中で、相模原市のように市立高校が設置されていない政令市は2023年度現在どの市でしょうか。次の項目から選んでください。
① 相模原市の他の政令市は全て市立高校が設置されている。
② 最初に政令市に指定された大阪市には設置されていない。
③ 政令市の中で一番人口が少ない静岡市には設置されていない。
答えは画像の下にあります。
《答えと解説》
答え:② 最初に政令市に指定された大阪市には設置されていない。
解説:実は大阪市立高校は2022年4月1日以降全て大阪府に移管され府立高校となりました。最初に政令市に指定されたこととは関係はありません。なお、2021年度まで大阪市立高校は計画も含めて22校でした。政令市最大の横浜市は9校ですので大阪市には多数の市立高校が設置されていたことになります。2021年度以前は市立高校設置がされない政令市は相模原市のみだったのです。
相模原市と同規模の政令市では岡山市1校、熊本市2校、静岡市2校です。
市立高校のあるなしだけでは市の教育条件ははかれませんが、すでに市内県立高校は
- 新磯
- 弥栄東と弥栄西は弥栄に統合
- 相武台→相模原青陵→弥栄に統合
- 大沢→相模原総合→城山に統合して相模原城山
- 相模原工業技術→相模台工業に統合し総合産業
このように5校が削減されてきました。かつてから相模原地域は、全日制進学率が90%を切るなど県内でも低いと言われてきました。
大阪市立高校は府立高校とは違う独自の教育を実施していたとのことです。
相模原市は神奈川県に追随することなく少人数学級実現や高校削減反対など教育条件をはじめとして県に必要な要求をするとともに、本来市立高校設置の選択がないわけではないと思いますが、設置されていなくても地域に根ざす充実した高校教育の探究が求められるのではと思います。
私の情報が更新されておらず、政令市で市立高校がないのは相模原だけだと思っていましたが、大阪市にもなかったのですね。というか、なくなっていたのですね。知りませんでした。
しかし、もともと「あった」ものを市立から府立に「変えた」というのと、そもそも「ない」というのでは大きく違うと思います。
2019年の市長選挙の時、本村候補は「科学技術に強い市立高校設立を、県立高校再編と合わせて準備・検討します。」という公約を掲げて当選しました。
しかし、その検討がなされることはなく、県立高校は統合を繰り返し減っていき、2023年の選挙時の公約からは「市立高校」の文字は消えています。
本村市長、2期目の公約では「不登校対策」に触れています。そういった視点からも独自の教育内容などを携えた、県の方針に左右されない相模原市ならではの教育を受けられる市立高校が設立されたらきっと素敵だろうなぁ、と思います。
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