相模原なるほど学校クイズ【69】

クイズ 県立高校の耐震・補強工事

能登半島地震を見れば学校の耐震・補強工事は緊急の課題です。

 Q.2022年度の神奈川県の公立高校(県立、市立)の耐震化率〈耐震済棟/耐震対象棟(体育館含)※〉は89.6%ですが、これは全国と比較するとどの程度でしょうか。

※「棟」は建物のことで、体育館・実験棟・教室棟などを指します。各校で少なくても4棟程度あるかもしれません。


① 全国と比べて47位と最低水準

② 全国と比べて1位で耐震補強工事は昨年終了

③ ほぼ全国平均で首都圏直下地震を考慮すれば直ちに100%にする必要がある。


答えは画像の下にあります。

《答えと解説》

答え: ① 全国と比べて47位と最低水準

解説:神奈川県の公立高校の耐震化率は89.6%で全国47位です。

耐震性のない建物(棟)は全国で188棟残っています。そのうち、86棟を神奈川が占めています。工事のさらなるスピードアップが求められます。なお、横浜、川崎、横須賀の各市立高校は100%耐震補強工事は終了しています。県立高校の工事の遅れが神奈川の公立高校の耐震化率を引き下げています。

一方で神奈川の小中学校の耐震化率は100%で全国1位です。


まずは、ソースとして神奈川新聞と文科省の資料のリンクを掲載します。

「耐震化率は89.6%」と聞くと、9割近くが耐震化完了しているなら上位なのでは?と思ってしまいそうですが、実際には100%完了していないのは10道府県のみ。そして90%に達していないのは神奈川県のみ。

なぜこのように遅れているのか。少し前の記事になりますが、2014年の神奈川新聞にはこう書かれていました。

県教育委員会まなびや計画推進課は「対象施設が他県より多い上、高校施設の建て替えは県の単独予算で行うため、財源を確保しきれない」と遅れの理由を説明する。
背景にあるのは、生徒数の急増に対応するため1973年以降に県立高校を増設した「100校計画」。うち65校が81年の新耐震設計基準施行前に建設されている。

「急激な人口増加で対応が間に合っていない」。。。そういえば、神奈川県の中学校給食の実施率の低さでも同じようなことが理由に挙げられています。

人口増加=税収増加でもあると思うのですが、その税収は一体どこに使われているのでしょうね。

とにかく、1日でも早く全ての校舎を安全な建物にしていただきたいです。

相模原の子どもと教育を考える会

教育や子どものことをともに考え、語り、行動していく市民、学生、教員、団体を繋げていく取り組みをしています。 給食問題から少人数学級の実現など様々な問題に取り組んできました。 定期的にニュースも発行しています。

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